神世界に対する損害賠償訴訟

神世界に対する損害賠償訴訟日程

第6回口頭弁論期日
2010年4月21日(水)午前10時10分開廷

第7回口頭弁論期日
2010年6月9日(水)午前10時30分開廷

場所:東京地裁 6階626号法廷

これまでの口頭弁論には多くの皆様の傍聴をいただきありがとうございました。
被害者が注目している事件であることを示すためにも引き続き多くの皆様の傍聴をお願い致します。



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(目次)
1、被告(法人8社、個人17名)
2、訴訟に至る経過
3、第1回口頭弁論(2009.07.22)
4、第2回口頭弁論(2009.09.16)
5、第3回口頭弁論(2009.11.12)
6、第4回口頭弁論(2009.12.16)
7、第二次損害賠償訴訟提訴(2009.12.26)
8、第5回口頭弁論(2010.02.03) (NEW)
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 2009年5月25日(月)、神世界事件被害者17名(原告)は(有)神世界等に対する損害賠償訴訟の訴状を東京地裁に提出し受理された。
 提訴後、同日午後1:30から原告2名を含む神世界被害対策弁護団は東京霞ケ関の弁護士会館にて共同記者会見を行った。

 この第1回損害賠償訴訟は被害者17名が(有)神世界ほか関連会社を含む法人8社及び神世界関係者個人17名に対して原告等が受けた損害を賠償するよう訴えたもので、被害請求総額は1億6875万円となっている。
 上記請求金額は慰謝料等も含めて請求しているが、神世界によって原告等が受けた精神的被害は甚大なものがあることから、通常の民事訴訟では被害額の1割程度とされている慰謝料が今回の訴訟では被害額の2割に相当する慰謝料を請求している。
 カルト宗教類似の自己啓発セミナーに対する損害賠償請求事件において、慰謝料が約17%認められた東京高裁判決があり、弁護団としては健康被害も生じさせている極めて悪質な神世界による被害については、慰謝料は2割程度は認められる可能性があると考えている。
 この慰謝料については記者会見の席上弁護士が、「今回の訴訟では被害額の2割に相当する金額を慰謝料として請求している。一般的にこうした損害賠償訴訟では被害額の1割程度の慰謝料請求を行う場合が多いが、神世界から被害者が受けた精神的、肉体的な様々な被害を考えれば被害額を上回る慰謝料を請求したいのが本当のところである。しかし、過去の判例や請求額が膨大になることによる印紙代の増大などを考え合わせ2割の慰謝料とした」と述べたのが印象的だった。



1、被告(法人8社、個人17名)
 今回の訴訟で被告となった25名(法人8社、個人17名)は下記の神世界関係者だ。下表では、個人、法人を整理して列挙した。

No. 個人被告氏名 会社名
1 齊藤 亨 有限会社神世界
2 日原 易子 有限会社神世界
3 齊藤 葉子 有限会社神世界
4 飯窪参希江 有限会社神世界
5 和田 美和 有限会社びびっととうきょう
6 和田 健史 有限会社びびっととうきょう
7 杉本 明枝 有限会社E2
8 淺原 史利 有限会社えんとらんすアカサカ
9 栗山 悦子 有限会社えんとらんすわーるどヒルズ
10 淺原 嘉子 有限会社えんとらんすスリートゥー1
11 佐野 孝 有限会社えんとらんすスリートゥー1他
12 佐野 りら (えんとらんす統括室)
13 遠藤 真弓 有限会社えんとらんすアカサカ他
14 宮入 英実 有限会社みろく
15 宮入 英彰 有限会社みろく
16 加藤 京子 有限会社プラス花
17 加藤 久喜 有限会社プラス花
(番号は便宜上つけた番号であり、正式な被告番号ではない)


 訴状に記載された被告17名の氏名を公開したが、「ヒーリングサロン告発掲示板」での実名記載は遠慮願いたい。
 それは実名使用が一人歩きし、収集がつかなくなる危険性を排除するためである。

 今回の損害賠償訴訟の原告の人数は個人の被告の人数と同じ17名であるがこれは単なる偶然である。原告の氏名などはプライバシー保護の観点から公開しないので了解いただきたい。
 今後裁判が始まった時点では、裁判での被告・原告のやり取りを紹介していく予定であるが、個人のプライバシーに係わる部分は割愛させていただく。
 裁判を傍聴する際はできるだけメモを取っていただくようにお願いしたい。当方もできるだけ詳細な記録を取る予定であるが、万一聞き漏らした際には皆さんに情報提供をお願いすることもあると思われるのでよろしくお願いしたい。なお、6月10日現在、口頭弁論の日程はまだ決まっていない。日程が決まり次第このページや掲示板等でお知らせするので傍聴が可能な方はぜひ裁判の傍聴をお願いしたい(6/22になって第1回口頭弁論が7/22午前10時10分からと決定した)



2、訴訟に至る経過
 2009年5月25日の第一次損害賠償訴訟提訴に至る経過を明らかにしておきたい。
 被害対策弁護団は第一次(2008.2.26)から第四次(2008.9.24)の4度にわたり神世界に返金請求を行ってきた(集団請求前を含めると5度)。


返金請求請求人数請求金額
集団請求前5人31,341,360円
第一次請求25人59,892,078円
第二次請求23人65,962,470円
第三次請求19人56,007,865円
第四次請求15人32,832,499円
以上合計87人246,036,272円


 今回の訴訟で原告となった17名は上記87名中の17名である。比較的被害額が大きな被害者17名が今回の原告となっているため17名の被害額及び慰謝料等を含めた金額は1億6875万円となっている。

 上記87名が起こした返金請求交渉は神世界側弁護士と被害対策弁護団の間で行われ、返金金額についてある程度の進展をみたが、交渉の途中でそれまで交渉に当たってきた神世界代理人の鈴木秀男弁護士が2008年10月1日付けで辞任した。辞任した弁護士に代わって新たに笠原静夫弁護士が神世界の代理人となったが、被害対策弁護団からの再三の呼びかけに対しても神世界側からの応答はなく、それ以後の交渉は途絶えたままとなった。こうした状況から、神世界側には返金に応ずる意志がないとみなした弁護団は今回の訴訟に踏み切ることとした。
 第一次訴訟に続き準備が整い次第更なる訴訟も起こしていく予定だ。
 これまで何度も述べてきたことであるが、神世界側にとって返金交渉の段階で被害金額を支払うのと、こうして訴訟になって被害金額等を支払うのとでは大きく請求金額が違い、損害賠償訴訟では損害金額の上に慰謝料や弁護士費用も含めた金額を賠償金額として請求しているので神世界側が支払わねばならない金額は加算されている。
 神世界事件と似たような過去の事例について少し研究すれば、今回の民事訴訟で神世界側に勝ち目がないことは明らかである。
 神世界側にも弁護士がついているにも係わらず、返金請求の段階で問題解決を図ろうとせず、訴訟を起こされるまで問題解決を先延ばしにする神世界側の対応は非常に不可解だ。
 神世界はこれまで自らが雇った弁護士を次々と交代させてきた。その背景には、霊感商法を行う側に都合の良い(被害に無理解と思われる)弁護士を探し求めてきた神世界経営者の思惑が見え隠れする。



3、第1回口頭弁論(2009.07.22)
 東京地裁の裁判部には支部を含め54の民事部があるが、今回の神世界に対する損害賠償訴訟は民事第50部が担当することになった。裁判の正式な事件名は、損害賠償 平成21年(ワ)第17050号だ。
 第1回口頭弁論は多数の傍聴希望者があると裁判所が判断したため抽選によって傍聴者を決める方式がとられた。傍聴希望者は東京地裁正門玄関2番交付所で抽選券を受け取り9時50分の抽選結果発表を待った。
 2番交付所で抽選券を受け取った人達は係官に誘導されて「抽選待機所」のような「囲い」の中で待たされる。赤いテープで仕切られた囲いの中で待っている人達は全員が神世界の第1回口頭弁論を傍聴に来た人であることが明白だ。しかし他の人がどのような関係者であるかが不明なため、互いに不安な表情で抽選時間が来るのを待っていた。
 626号法廷は傍聴席数が44席の法廷だが、十数席が記者席として確保されるため今回一般傍聴者に割り当てられた座席数は30席だった。割り当て数以上の傍聴希望者があった場合はパソコンによる抽選が行われ、当選番号が白板に掲示され、当選した人には抽選券と引き替えに傍聴券が配布されることになっていた。しかし今回は締め切り時間までに抽選券を受け取った人数が30人に満たなかったため、パソコンによる抽選は行われず、抽選待機所に集まった全員が傍聴券をもらうことができた。



これが抽選券。10番だった

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傍聴券がもらえた。12番だった
東京地裁626号法廷

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 この日は日本で46年ぶりの皆既日食が見られる日で、東京でも約7.5割が欠けた太陽が見られるはずだったが、東京地方はあいにくの曇天で地上からの日食観測はできなかった。肉眼で欠けた太陽の観測はできなかったが、太陽神を御霊光の根源とする神世界に対する裁判(口頭弁論)が大きく欠けた太陽の下で行われたのは何かの因縁なのだろうか?(笑)

 裁判所入口で飛行機の搭乗口と同じ身体検査、持ち物検査を受けた後、エレベーターで6階まで上がり626号法廷に入った。当然と言えば当然であるが、法廷の様子はテレビドラマでよく見る法廷そのものだった(笑)。
 被告側(神世界側)の代理人席は3名分のイスが用意されているだけだったが原告側代理人の座席は随分たくさん用意されていた。開始時刻が近づくにつれて原告側代理人席の人数が増えていき、原告側は原告、弁護士合わせて総勢18名が着席した(とても狭そうだった)。
 傍聴席には「報道」と書かれた席が十数席あり、報道の腕章をしたマスコミ関係者も数名着席していた。開始時刻が近づくにつれて傍聴席の人数が増えていき、口頭弁論が始まる頃には傍聴席はほぼ満席となった。
 被告側の代理人席に着席したのは神世界側弁護士2名だけで、予想通り神世界関係者の出廷はなかった。


 裁判官3名が入廷し、第1回口頭弁論は定刻を3分ほど過ぎた午前10時13分から始まった。地方裁判所における民事訴訟では1名の裁判官が審理する場合が多いが今回の口頭弁論は3名の裁判官による合議体で審理することになった。抽選による傍聴や3名の裁判官による合議体での審理など、裁判所がこの事件を重要な事件と見ていることが感じられた。
 書記官の、「平成21年(ワ)17050号」という裁判名宣言に続き、裁判長が被告側の状況について確認していたようだったが声が小さくよく聞き取れなかった。後のマスコミ報道によると被告側は請求棄却を求める答弁書を裁判所に提出し全面的に争う姿勢を示したとのことであり、裁判長はその確認をしていたようだ。
原告による意見陳述内容

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 続けて裁判長は、「原告側から意見陳述の申し立てがありますが被告側はよろしいですね?」と問いかけ、被告側弁護士2名(笠原静夫弁護士、門西栄一弁護士)も特に異議を申し立てなかったので原告による意見陳述が行われた。
 意見陳述を行ったのは原告の一人、Aさんだった。右記がその意見陳述の内容だ(個人特定される可能性がある部分は伏せ字に変更)。

 Aさんが意見書を読み上げている間、裁判長はじっとAさんの発言に耳を傾け、陳述内容を真剣に聞いている姿が印象的だった。

 意見書の陳述が終わり、裁判長は、「被告側から訴状に対する認否反論をいただいていないので次回は提出するように」と指示した。
 続けて裁判長は次回期日として9/9午前もしくは9/16午前を原告、被告双方に打診したが被告側弁護士より、「訴状の認否の判断をするためには2〜3カ月間の余裕がほしい」と発言があった。
 それを聞いた裁判長は、「え〜?」という表情になり、「そんなにかかりますか?」と疑問を呈した。
 被告側弁護士は、「訴状の総論部分が相当膨大なので反論も含めて3カ月の猶予を頂きたい」と述べた。
 原告側弁護士から、「訴状は5月25日にすでに提出されており、今日までにも検討する時間はあった。訴状の認否に今後更に3カ月もの期間は必要はないだろう(以上要旨)」と発言があった。
 更に原告側紀藤弁護士から、「被告側代理人・笠原静夫弁護士は刑事弁護から神世界事件を担当しており、そんなに時間がかかるのはおかしい(以上要旨)」との意見が出された。
 笠原弁護士はやや興奮した様子で、「私は関わっていない。一方的にあなたが電話してきただけだ」と紀藤弁護士に向かって声を荒げて発言した。
 それを受けて原告側の別の弁護士からは、「(あなたは)私と話していますよ」という発言があった。更に続けて原告側弁護士は、「総論の認否が今からまた3カ月かかるとは到底思えない。個別の部分がすぐできると言っていたが私はむしろそちらの方が大変だと思う(以上要旨)」と発言した。
 これに対して被告側の笠原弁護士から、「総論の認否には神書が重要な小道具だ。神書の内容は膨大であり、これを全部分析しなければ総論部分の認否はできない(以上要旨)」との発言があった。
 原告側弁護士から、「神書に対する分析は刑事事件でも民事事件でも共通なはずだ。神書の分析ができていないというのはおかしい。我々は神書を全部読んだ。単なる手抜きだと思う(以上要旨)」とするやり取りが続いた。

 議論が堂々巡りとなったため裁判長は、「裁判所としては次回期日は9/16にしたいと思いますがいいですね」と割り込み、被告側弁護士もそれ以上反論しなかったので次回期日は2009年9月16日(水)午前10:10から同じ626号法廷で行われることが決定した。
 裁判長から被告側弁護士に対して第2回期日の一週間前までに準備書面を提出するようにと伝えられた。

 神世界側は請求棄却を求める答弁書を提出し全面的に争う姿勢を見せておきながら、第1回口頭弁論では訴状の認否を一切行わなかった。

 民事訴訟での第1回口頭弁論は準備書面の確認だけでごく短時間で終わってしまう場合が多いと聞いていたが、今回の口頭弁論の所要時間は12分6秒あり、思っていたより色々な展開を見ることができて傍聴に来た甲斐があったと感じた。

 閉廷後、裁判所内の別室にて原告側弁護士及び原告等が集まり、本日の裁判についての報告や今後の裁判に関する見通しなどが述べられた。
 第2回口頭弁論からは書面のやり取りだけでなく被告側代理人等も出廷するので、仕事の都合がつく方はぜひ引き続き傍聴をお願いしたい。多くの被害者が注目している事件であることを裁判所に理解してもらうためにも友人などにも呼びかけて傍聴に来てほしいとのことだった。

 以上により、第2回口頭弁論の日程は2009年9月16日(水)10時10分から、場所は今回と同じ626号法廷と決定した。

第1回口頭弁論を傍聴した人から寄せられた感想や意見など

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4、第2回口頭弁論(2009.09.16)
9/16の国会前。報道関係者などで混雑していた
 2009年8月30日に行われた総選挙で”歴史的敗北”を期した自民党に代わって308議席という衆議院始まって以来の圧倒的議席数を獲得した民主党・鳩山新内閣発足の日、それが今日2009年9月16日だった。
 このため国会議事堂周辺は警察車両、マスコミ関係者等であふれかえった状態になっていた。せっかくの機会なので野次馬根性を出して議事堂前まで行き、写真を写してから第2回口頭弁論が行われる霞ヶ関の東京地裁に足を運んだ。

 神世界などに対する損害賠償訴訟の第2回口頭弁論は2009年9月16日(水)、東京地裁626号法廷で開催された。
 開廷時刻は10時10分とされていたが定刻になっても裁判官は現れず、傍聴にきていた人達は何度も時計を確認していた。広谷章雄裁判長と裁判官2名が入廷して口頭弁論が始まったのは定刻を8分過ぎた10時18分だった。神世界側の一部の者(びびっと)の準備書面が口頭弁論当日の開廷直前に出されたことが後に分かった。この確認を裁判官らがしていたために開廷が遅れたのかもしれない。
 被告側は代理人や被告本人など7名が出廷した。なお被告側代理人は下記の通りであるが、この日行われた第2回口頭弁論にはE2の被告は出廷していなかった。原告側は原告、弁護士総勢12名が出廷した。

被告代理人等
有限会社神世界、斉藤亨、斉藤葉子、日原易子、飯窪参希江 笠原静夫(笠原法律事務所)
尾崎幸廣(菊水法律事務所)
有限会社みろく、宮入英實、宮入英彰大森一志(大森法律事務所)
有限会社えんとらんすアカサカ、えんとらんすスリートゥー1、えんとらんすワールドヒルズ、佐野孝、佐野りら、淺原史利、淺原嘉子、栗山悦子、遠藤真弓 市河真吾、中島徹也(赤坂見附総合法律会計事務所)
びびっととうきょう、和田美和、和田健史門西栄一(門西栄一法律事務所)
有限会社プラス花、加藤京子、加藤久喜代理人が付かず、本人訴訟
有限会社E2、杉本明枝代理人が付かず、本人訴訟
(第4回口頭弁論から代理人弁護士)

 開廷後、被告側が提出した準備書面に関する内容でやり取りがあったが、その大半は被告側準備書面が抽象的であるため裁判所として何が争点であるかが判定できないことに起因するものだった(詳細は下記レポート参照)。
 本日のやり取りの中で、「求釈明」という言葉が繰り返し述べられていた。「求釈明」は一般人にはあまりなじみのない言葉であるが、求釈明とは原告が被告が有利になるような証拠を持っているときにそれを提出させるなど、相手方にこちらに側に有利な事実の陳述や証拠の提出をさせるために行うものだ。分かりやすい表現で言えば、「もうちょっと説明してくれ」と言うようなことだ。
 ただし今回の事案では被告側代理人は神世界の前代理人・鈴木弁護士等が取り扱っていた神世界に対する損害賠償請求に関するデータ等を引き継いでいるはずであり、また被告本人から直接聴取するなどして積極的に調べようとする姿勢が被告側代理人にあればいちいち原告側が説明するまでもないことばかりである。原告側からは被害状況を詳細に記載した訴状が5月段階で提出されており、被告側代理人は訴状に記載された内容を調査・確認する時間は十分あったはずだ。
 本日の被告側代理人の弁論を聞いていると、代理人自らが努力して事件の真実を調べ事件を早期に解決しようとする姿勢は全くうかがえなかった。他の傍聴者も述べているが、被告側代理人は事件の解決を遅らせるために”牛歩戦術”でも取っているかと思わせるような弁論であった。

 次回期日の打ち合わせに於いても裁判長が、「これでは永久に決まらないですねぇ」とぼやきを述べるほど日程調整が難航した。
 結局10月は期日を入れることができず、第3回、第4回期日を下記に決定して10時48分に閉廷した。

・第3回口頭弁論 2009年11月12日(木)10時10分 626号法廷
・第4回口頭弁論 2009年12月16日(水)10時10分 626号法廷


第2回口頭弁論を傍聴した人から寄せられた感想や意見など

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5、第3回口頭弁論(2009.11.12)

EXILEの祝賀曲に拍手を送られる天皇、皇后両陛下
 第3回口頭弁論の日である2009.11.12(木)は天皇陛下即位20年記念式典が皇居前等で行われる日でもあったため霞ヶ関周辺には多数の警察官の姿があり、東京地裁周辺にも警察官の姿が目立った。
 神世界に対する損害賠償訴訟の第3回口頭弁論は予定通り東京地裁626号法廷10時10分から行われたが、開始時にちょっとしたハプニングがあった。
 同じ626号法廷では神世界関係の口頭弁論の直前に武富士がらみの口頭弁論が予定されていたようだ。ところが当事者が誰も出廷していなかったようで、それを待つため10時10分になるまでは神世界事件関係者は法廷に入ることができず弁護士も含めた全員が傍聴席で待機する形になった。10時10分になって裁判長等が入廷し全員起立して裁判が始まったが冒頭で武富士関係者の所在が再確認され、その不在が確認されてからやっと神世界被害対策弁護団や原告が法廷内に入ることができた。
 原告側には神世界被害対策弁護団の弁護士11名と原告が着席した。原告側弁護士がずらっと並んだ様子はなかなか壮観で、傍聴席から見ていた被害者の一人は心の中で「皆様いつもご尽力を有り難うございます」と頭を下げていたとのことだ。
 傍聴席は16名ほどが着席していた。その中には数社の新聞記者の他、警察関係者?と思われる人もいた。
 被告側は被告代理人弁護士6名とプラス花の被告2名が着席していた。第1回口頭弁論の時と同じように3名の司法修習生も着席していた。

 この日の口頭弁論では開廷後すぐにEスクエア杉本被告の名前を裁判所側が呼んだ。しかし杉本被告は出廷しておらず、被告Eスクエア及び被告杉本の欠席を確認して口頭弁論が開始された。

 まず準備書面の確認が行われ、準備書面一部差し替えの報告等があった。準備書面による陳述確認は10分間ほどかけて行われたが、「Eスクエアは来ていないので陳述できない」と裁判長が述べた。被告Eスクエア及び被告杉本からは前回期日前に準備書面が提出されていたが、前回期日は欠席し、今回も欠席でしたので同書面は未だに本件の訴訟手続では陳述した扱いとはされていないことになる(同書面に記載した内容について主張した扱いとはされていない)。

 原告側弁護士から書記官を通して裁判長に「神書」が渡された。裁判長が神書を読んでどのような感想を抱くのか楽しみだ。
 プラス花が提出した準備書面に10ヵ所程コピーが薄くて判読できないものがあり、これを受け取った原告側弁護士が裁判長と確認作業をしなくてはならない場面もあった。これについてはちゃんと内容が見られるようにコピーし直して裁判所に送るよう裁判長が加藤被告に指示し、加藤被告は、「はい」と答えていた。

 「双方から準備書面が出ているのでそれぞれ対応していくことになりますが…」と裁判長が先へ進め、「どの原告がどの被告に請求するのか明確にして欲しい」との指摘に対し原告側弁護士は、「今準備中である」と返答した。
 データがないという前回の被告側弁護士の主張に対して裁判長が振ると、えんとらんすの弁護士が、「コピーを頂いて照合中。今回の原告がまぎれているのは確か。早い段階で可能な限り認否しようと思う」と述べた。


 第3回口頭弁論では、「神世界は宗教なのか?」という点についてやり取りがなされた。
 「ここは宗教ではない」発言について、原告側弁護士が、「ここは宗教ではないと言った事実も否認するのか」と質問したのに対し、

●神世界代理人
どのように説明してあったか把握していないが、「宗教ではない」という説明があったとしたならば、「今までの宗教とは全く異なる次元のものだ」と説明したことが考えられる。ここ(書面?)にもあるとおり、原告の「ここは有限会社です」と言われたのと併せて神様とか観音画を見せているのだから、宗教と全く離れた概念で言ったとは考えられない。

●えんとらんす代理人
各スタッフ(どういう発言をしたか)についてはわかりません。「宗教ではない」ということに関しては、少なくとも佐野さんの関係では言ってないとのことです。

●びびっと代理人
「宗教」に関しては不知。改めて検討して答える。

●みろく代理人
個々の方にどういう説明をしたか不明だが、(ここは)宗教であるという前提で話をした。

 以上のように被告側弁護士の返答は質問の趣旨とかみ合わない論点ずらしの返答に終始した。
 裁判長も「神世界は一般的に宗教ではないと説明していたか、原告に宗教と言っていたのか」という問いを被告側に発したが、それに対しても「個々のスタッフについては分からない」という無責任な回答だった。

 このやり取りの直後、被告側弁護士の一人が唐突に、「原告は宗教とはどう考えているんですか?」と質問した。これに対し原告側弁護士は、「宗教の定義が問題なのではなく、スタッフがお客さんに対して”ここは宗教ではない”と言って勧誘した事実の有無を聞いているのです」と断じた。これに関しては「口頭弁論での認否」に詳しい解説があるのでご覧ください。

 次回の第4回口頭弁論は2009年12月16日(水)午前10時10分開廷がすでに決まっていたが、本日は第5回口頭弁論の日程も決められ、2010年2月3日(水)13時30分開廷と決まった。以上で本日の口頭弁論は終了し、10:49に閉廷した。

落ち葉が舞う東京地裁前の通り
 この日の口頭弁論を傍聴していた被害者の一人は、「私たちはサロンで何度も「神世界は宗教ではない。会社だ」と聞かされてきた。当時は客である私達に警戒心を持たせないように『宗教ではない』と言っていたのに神世界側弁護士は的外れなことを言っている」と思いながら聞いていた。特に、被告側代理人が述べた”今までの宗教とは全く次元の異なる宗教”という発言には傍聴していた多くの人が強い違和感を感じた。
 ある被害者は、「神世界側弁護士はスタッフのヒアリングすら行っていない状態のまま出廷してきたことが判明した。一カ月以上の時間が与えられていたにもかかわらず、『分からない、それは不明です』と答える様子を見て、この弁護士達は神世界とこの間どう関わってきたのか更に疑問が湧いた」と感想を述べている。

 口頭弁論終了後、別室にて神世界被害対策弁護団から本日の口頭弁論でのやりとりの説明があり、今後の見通しも示された。
 傍聴した被害者の中には口頭弁論終了後にマスコミの記者の方から取材を受けた人もいた。神世界に対する損害賠償訴訟訴訟を初回の口頭弁論から継続して傍聴しているある記者は、神世界のやり方や被告側弁護人の体たらくに憤慨していたそうだ。


第3回口頭弁論を傍聴した人から寄せられた感想や意見など

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6、第4回口頭弁論(2009.12.16)

丸の内のイルミネーション
 神世界に対する損害賠償訴訟の第4回口頭弁論は2009年も残すところあと半月ほどになった12月16日(水)に行われた。前日の夜、丸の内周辺を歩いてみると街路樹に無数のイルミネーションが点灯しており、幻想的な雰囲気が醸し出されていた。

 今回も626号法廷では前回と同様午前10時から別事件(SFコーポレーションという金融業に関するもの)での口頭弁論があったので、神世界関連の人達はそれが終わるまで傍聴席で待機していた。そちらの件は書記官と代理人と思われる人のやりとりがあり簡単に終わったようだった。その後、神世界事件関係の原告、被告側代理人らが法廷内に着席し神世界に対する損害賠償訴訟の第4回口頭弁論はほぼ定刻の10:10に開始した。

 原告側代理人は紀藤、江川、荻上弁護士が前列に座り、その後ろに原告や被害対策弁護団の弁護士など計13名が着席した。
 被告側代理人は、尾崎、市河、門西、新たに参加したE2代理人が座り、その後ろに加藤被告夫妻と大森、笠原弁護士の計8名が着席した。E2代理人として新たに加った弁護士については詳細な書類がまだ届いておらず氏名等は不明とのことだ。
 傍聴席には報道関係者、警察関係者、原告、代理人など約18名ほどが着席していた。

 口頭弁論の内容は準備書面の確認等が主たるものでさしたる展開はなかった。裁判長の、「準備書面の他に口頭で出したいことがありますか?」との問いに答えて、原告側弁護士が、「今回の準備書面の内容を見るときちんとした答えがいただけていない。『宗教でないとは言ってない』と主張されるとは予想もしていなかったので、よくもまあ抜け抜けと、という感じだ」と発言した。それに対して神世界側は一言も反論せず沈黙していた。
 この様子を見ていたある原告は、「この段階でしっかり釘を刺す発言をしていただけたのは嬉しかった」と語っている。
 裁判長の、「売上データの準備はいつ出来るか」との問いに、えんとらんす代理人は、「警察から原本の返却があったので年明けには準備したい」と述べ、他の系列代理人も同様に早く進めていくと述べた。E2の代理人は、「新任されたばかりなので見通しがたっていない」とのことだったが口頭弁論に臨む弁護士の態度としてこれはいかがなものだろうか。
 神世界被害対策弁護団では現在争われている第一次訴訟に続けて第二次訴訟提訴の準備も進めている。この日のやり取りの中で裁判長に対し原告弁護団長はこの第二次訴訟についても予備的な話を裁判長にしていたようだ。

 最後に裁判長から、「次回までに原告側は個々の原告が受けた不法行為の実態をまとめる作業を終わらせてほしい」、「神世界側は認否を終了しておいてほしい」、「書面は一週間前までには出してほしい」などの方針が示され、次々回の口頭弁論期日(第6回)を決定して開廷から約15分ほどで閉廷した。


 当日の口頭弁論を傍聴していた原告の一人は、「いよいよ来年から神世界が行ってきた悪行の核心部分が暴かれていくものと思われます。取り組んで下さっている原告側の弁護士さんは、毎回オフィス総出と思えるような大勢の皆様が出席して下さっていて弁護団の強い意気込みが伝わってきております。きっと来年はいい展開になると期待し確信しております」と語っていた。

 なお、被告の「プラス花(元、美っとスティジ)」の読み方は、「プラスはな」だと思っていたが実は、「プラスと読むのが正しいらしい。裁判長も「プラスと言っていた。”物事が良い方向に変化する”という意味で「プラス化(花)」という名称にしたようだ。「プラス化」という言葉は神世界の他の系列でも御霊光の効能を説明する際などに使われていたようで、その言葉をそのままサロン名にしたようだ。ただし「化」では印象が悪いので「花」の文字に置き換えたのだろう。
 初めて聞く者にとって神世界の各系列組織名は上記のように意味不明?なものが多いが、今回、裁判長も、「みろく」を読み間違えて「みうらく」と発言した場面があり、今回もしっかり笑いをとっていた(笑)



7、第二次損害賠償訴訟提訴(2009.12.25)


第二次訴訟を報じた新聞記事
 2009年12月25日(金)のクリスマスに神世界被害者24名は「神世界」ほか25名に対し7426万5792円の支払いを求める損害賠償訴訟を東京地裁に提訴した。新たに提訴したのは10都道県の30〜60歳代の女性23人と50歳代の男性1人。
 これにより現在係争中の損害賠償訴訟と合わせた原告の人数は41名、訴額合計は2億4301万8108円となった。

第一次訴訟 平成21年5月25日
訴額 1億6875万2316円(内実損額1億2228万4290円)
原告17人 神世界含む被告25人

第二次訴訟 平成21年12月25日
訴額 7426万5792円(内実損額5381万5794円)
原告24人 神世界含む被告25人

 原告側は訴状で、「宗教性を感じさせないサロンに原告らを勧誘した」とした上で、「悩みを悪用して詐欺や恐喝的な文言で怖がらせ、多額の金を出させた」、「御霊光を受けなければアトピーが治らないなどと不安をあおり、高額の祈願料を支払わせていた」、「御祈願しなければがんが治らないなどと原告らをだまして脅迫し、多額の金銭を違法に収奪した」などと主張している。第二次訴訟の原告となった人達の訴額は人によって違うが一人約45万〜1500万円となっている。

 12月25日、東京・霞が関の弁護士会館で記者会見した被害対策弁護団長の紀藤正樹弁護士「この2年で組織の実態が解明でき、違法性が立証可能と判断した。神奈川県警には、刑事事件としても立件できるよう頑張ってもらいたい」と話した。
 被害対策弁護団は東京地裁に対して5月に提訴した第一次訴訟との併合審理を求めている。




8、第5回口頭弁論(2010.2.3)

2月3日は節分。「神書」には豆ま
きについて間違った記述がある。
 神世界に対する損害賠償訴訟の第5回口頭弁論は節分に当たる2月3日(水)の午後から行われた。前回までの口頭弁論は午前中だったが今回だけは午後の時間帯となった。
 法廷はいつもの626号法廷。原告側弁護団は15名がずらりと並び、被告側弁護士は8名が出廷していた。傍聴席の人数は前回よりやや多い感じで約20名程の人達が傍聴しており、男性が多かった。一目で警察関係者?と分かる人物は見あたらなかったが、ひょっとするとラフな格好の男性傍聴者の中に混じっていたのかもしれない。マスコミも数社の記者が来ていた。

 本日の口頭弁論はほぼ定刻どおり午後1時30分に開廷した。まず裁判長から訴訟の進め方について説明があり、今回からは昨年末に提訴された第二次訴訟(原告24名)とこれまでの訴訟(原告17名)を併合審議して行くことが示された。これにより神世界等に対する損害賠償訴訟は原告41名、訴額合計は2億4301万8108円となった。

 本日の口頭弁論では、原告側からは被害金額変更者等の準備書面の一部取り下げがあった。原告個々の具体的主張(不法行為の実態)についてはまだ調整中であり、本日までには間に合わなかったとのことだった。
 えんとらんすアカサカは一部原告の損害について認否を行い、警察に押収されていた書類が還付されたので今後実態を調べて分かる範囲で認否をしてゆくことを約束した。びびっとは、「もうすぐ押収されていた物が還付される模様だが、段ボール200箱分を調べるには相当の時間が必要」と主張した。神世界、Eスクエアからは準備書面の提出はなかった。
 審議をスムーズに行うためか、裁判長が「原告は(被害状況の)表を作成し、各被告はそれを埋めること」といった提案をした。

 次々回の日にちを決めようとした時に、「プラス花」の加藤被告(女性)が手を挙げて裁判長に意見を述べた。
 加藤被告は、「この裁判で私共は書面できちんとお答えして、認否も主張もしっかりしてきているので、他を待たずに神世界とは別に裁判をしてもらいたい」と主張した。
 これに対して裁判長は「原告の主張が出揃っておらず、判決を出すまでには煮詰まっていない。要望としては承っておくが今の時点では時期が早い」と述べた。
 他の被告側代理人がのらりくらりとした対応をしている中で、”裁判をもっと迅速に進めて早く判決を出したいという前向きな姿勢には拍手を送りたい気持になった”という傍聴者もいた。”このやり取りが今日一番のハイライトだった”と感じた人もいた。

 この後、今後の進め方についての話があり、次回4月21日(水)の第6回口頭弁論は10時10分から約20分間口頭弁論を行った後、11時まで準備室にて裁判官と両弁護士とで今後の進め方について進行協議を行うことになった。
 第7回口頭弁論の日程についても調整が行われ、次々回は6月9日(水)の10時30分からとなった。

 最後に裁判長が、「次回でひとつの区切りができて、被告側の認否反論となるように」と述べた。

 傍聴していた原告の一人は、「今日は双方の応酬があったわけでもなく、裁判長が淡々と今後の進め方を説明するという流れでしたが、少しずつ前進しているのは事実です。私達のような被害者を二度と出さない為に、今年も裁判をしっかり見守っていきたいと思います」と述べていた。
 口頭弁論終了後に別室で行われた説明の中で被害対策弁護団の弁護士は、「被害者の皆さんからすると進展がないと思われるでしょうが、実はいろいろやっています」との説明があった。
 原告の一人は、「時間はかかりますが、確実に進んでいますよ!皆さん!!」と述べている。




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